1.目 的
この実施基準は、石油製品及び石炭に係る標準受領検査実施要領(以下「標準実施要領」という。)に基づき、石油製品及び石炭の受領検査における確認項目及び確認方法等の細部について定めることを目的とする。
2.数量等の確認
2.1 航空燃料油
2.1.1 輸送中の事故の有無の確認
(1) 油槽船による納入
着荷場所において完成検査官の施した封印を、国の機関等が品質証明をした場合は、当該機関が施した封印を確認したのち、JIS K 2251により試料を採取し、外観、色相及び密度について次により確認を行う。
ア.外観
目視により行い透明かつ均質で、不溶解の水、沈殿物及び浮遊物等の異状がないことを確認する。
イ.色相
目視により行い、航空タービン燃料について無着色のガソリン類、灯油類が通常有する色であり、航空ガソリンについては表1に掲げる色であって、異状のないことを確認する。
ウ.密度
JIS K 2249により試験を行い、測定した密度が仕様書に合致しており、かつ、検査成績書(別記様式第1、第2)又は社内試験成績書、国の機関等が品質証明をした場合は、その試験成績書に記載された密度と比較して表2の許容差をこえていないことを確認する。
(2) タンク車による納入
専用報告書(別記様式第3)が提出されている場合、第1回目のタンク車については完成検査官の施した封印を、国の機関等が品質証明をした場合は当該機関の施した封印を確認し、第2回目以降(継続使用の場合の第1回目を含む。)のタンク車については、車両番号を専用報告書と照合確認し、かつ契約相手方の封印を確認したのち、JIS K 2251により試料を採取し、外観、色相及び密度を確認する。確認方法は、2.1.1(1)の規定による。
(3) ローリーによる納入
2.1.2(2)の規定を準用する。
(4) 容器詰納入
標準実施要領2.1.2(2)による。
2.1.2 数量の確認
(1) 油槽船による納入
ア.油槽船の出荷ごとに出荷場所において計量し、揮発油類の場合には、その計量値から通常の取扱減耗分として、その0.2%(容量)を減じた数量(以下「検査数量」という。)を求める。ただし、契約の相手方から国の機関等が作成した数量の確認を含めた品質保証資料の提出があったときは、着荷場所においてこれを審査して、数量の確認を行うことができる。輸送途中における漏えい等、異常が認められ、その減量分が通常の取扱減耗分(0.2%)をこえているときは、そのこえた異常減量分を検査数量から控除し、持込数量とする。異常が認められ、その減量分が通常の取扱減耗分(0.2%)の範囲内であるときは、検査数量をもつて持込数量とする。輸送途中における減量分は、出荷場所及び着荷場所における油槽船の積載状態を比較して求める。
イ.出荷場所における計量方法
(ア) 陸上タンクの検尺による方法
タンクの油深を検尺し、所定のタンクテーブルを使用して計量し、この計量値を同時に測定した密度、油温によりJIS K 2249(原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度、質量、容量換算表)の付表U表2Bを用いて15℃の容量換算(以下「15℃の容量換算」という。)を行う。
(イ) 流量計による方法
a.使用する流量計について器差試験(2年に1回以上実施していること)、器差(±0.2%以内であること)等、管理状況並びに管理責任者の施封を確認する。
b.送油直前の流量計の読みを記録し、適正な流量で送油を行わせ、送油が完了したときは、直ちに流量計の読みを記録し、計量値を求める。
c.温度補正装置のない流量計を使用する場合は、一定時間ごとの測定温度の平均値を求め、15℃の容量換算を行う。この場合一定時間ごとに測定した温度の平均値を求め、15℃の容量換算を行う。
(2) タンク車による納入
着荷場所においてタンク車の油量を検尺し、所定の隙尺表を使用して計量したのち、15℃の容量換算を行う。この場合、検尺に先立ち油底水の有無を調べ、油底水があるときは、これを契約相手方に除去させる。
(3) ローリーによる納入
着荷場所においてローリーの各ハッチごとに所定の検尺棒を使用て計量する。この場合、特に仕様書に定めのない限り15℃の容量換算を行わない。また、油底水に対する処置はタンク車と同様に行う。
(4) パイプラインによる納入
契約相手方の陸上タンクの検尺又は流量計により計量し、数量を確認する。計量方法は、2.1.2(1)イによる。
(5) 容器詰納入
標準実施要領2.1.3(2)による。
2.2 潤滑油類
2.2.1 輸送中の事故の有無の確認
標準実施要領2.1.2(2)による。
2.2.2 数量の確認
標準実施要領2.1.3(2)による。
3.品質及び数量の確認
3.1 一般燃料油
3.1.1 品質の確認
(1) 油槽船、タンク車及びローリーによる納入
仕様書に定める項目につき社内試験成績書(別記様式第4〜第7、分析機関の場合は分析機関の様式)の審査を行うほか、JIS K 2251により試料を採取し、表3に定める項目について目視により、直接に確認を行う。判定基準は、仕様書によるほか次による。
ア.外観
自動車ガソリン、灯油及び軽油については、透明かつ均質で、不溶解の水、沈殿物及び浮遊物がないこと。
イ.色相
自動車ガソリンについては、オレンジ系色であること。
(2) 容器詰納入
仕様書に基づき容器の破損、漏えい等、異状の有無について調査するとともに、社内試験成績書(別記様式第4〜第7、分析機関の場合は分析機関の様式及び別記様式第8)の審査を行い、その品質を確認する。また、新ドラム付で持込まれた場合は、仕様書に基づき当該ドラムについて社内試験成績書(別記様式第9)を審査し、その品質を確認する。
(3) 納入場所が契約相手方のタンクの場合
3.1.1(1)の規定による。ただし、契約相手方から国の機関等が作成した品質保証資料の提出があったときは、これを審査して、品質の確認を行うことができる。
3.1.2 数量の確認
(1) 油槽船による納入
ア.油槽船の出荷ごとに出荷場所において計量を行う。ただし、契約相手方から国の機関等が作成した数量の確認を含めた品質保証資料の提出があったときは、着荷場所においてこれを審査して、数量の確認を行うことができる。輸送途中における漏えい等、異状が認められたときは、その異常減量分を出荷場所における計量値から控除して持込数量とする。異常が認められないときは、出荷場所における計量値をもって持込数量とする。輸送途中における異常減量分は、出荷場所及び着荷場所における油槽船の積載状態を比較して求める。
イ.出荷場所における計量方法
2.1.2(1)イの規定による。
(2) タンク車による納入
2.1.2(2)の規定による。
(3) ローリーによる納入
2.1.2(3)の規定による。
(4) 容器詰納入
標準実施要領3.1.3(2)によるほか、内容量については、社内試験成績書(別記様式第8)を審査する。使用流量計については、別記様式第8別紙2により器差試験(充てん場所が製油所の場合は2年に1回、油槽所の場合は3年に1回以上実施していること)、器差(±0.2%以内であること)等を確認する。必要な場合は、管理状況及び管理責任者の施封を調査することができる。
(5) 納入場所が契約相手方のタンクの場合
契約相手方のタンクの検尺により計量し、15℃の容量換算を行い、計量後、タンクの封印を行うとともに検量明細書(別記様式第10、別記様式第11又は別記様式第12に準ずる。)を作成する。ただし、契約相手方から国の機関等が作成した数量を含めた品質保証資料の提出があった場合は、これを審査して、数量の確認を行うことができる。
3.2 航空燃料油(納入場所が契約相手方のタンクの場合)
3.2.1 品質の確認
(1) 検査ロットの設定
完成検査実施基準(部門K)による。
(2) 試料採取方法等
完成検査実施基準(部門K)による。
(3) 審査及び試験
完成検査実施基準(部門K)により全項目検査を行う。
(4) 標準実施要領3.2.2ただし書の規定により、契約相手方から品質保証資料の提出があった場合は、これを審査し、品質の確認を行うことができる。
3.2.2 数量の確認
契約相手方のタンクの検尺により計量し、15℃の容量換算を行い、計量後タンクの封印を行うとともに検量明細書(別記様式第10、別記様式第11又は別記様式第12)を作成する。ただし、契約相手方から国の機関等が作成した数量の確認を含めた品質保証資料の提出があった場合は、これを審査して、数量の確認を行うことができる。
3.3 石炭
3.3.1 品質の確認
石炭が持込まれた場合は、社内試験成績書(別記様式第13)により社検の完了を確認したのち、契約条項及び仕様書に基づき、炭種別、品種別及びロット別に粒度について試験を行うほか、灰分、固有水分及び発熱量については、部隊の分析試験室に依頼して又は契約相手方が官公立の試験機関に依頼して実施した試験(以下「品質試験」という。)の試験成績書を審査し、品質を確認する。
(1) 試験
ア.試料採取
JIS M 8801(石炭類の試験方法)及びJIS M 8811(石炭類およびコークス類のサンプリング方法ならびに全水分・湿分測定方法)によるほか、次による。
(ア) ロットは、出荷地を同じくし、かつ、継続(空白日が5日以内であれば継続とみなす。)して持込まれたものをもって1ロットとする。1ロットの数量は1,000トンまでとするが、1,000トンを越える僅少の端数については、1,000トンと合わせ1ロットとすることができる。
(イ) 試料採取用スコップは、中小塊炭用はJIS M 8811付図1、No.75より小さくないものを、粉炭用はJIS M 8811付図1、No.30より小さくないものを使用する。
(ウ) 試料採取用スコップの一動作により採取した試料(以下「単位試料」という。)の重量は、中小塊炭は3kg±20%、粉炭は0.3kg±20%とする。
(エ) 1ロット当たりの単位試料の採取個数は、1ロット1,000トンとした場合を100として比例的に決定する。ただし、最小採取個数は15とし、最大採取個数は100とする。
(オ) 採取は荷卸し作業中にランダムに行う。山積みを完了してからの採取はできるだけ避けなければならない。
(カ) 1ロットの持込みが2日以上にわたる場合は、そのロットの持込みが完了するまで毎日の単位試料を、逐時清浄な保管箱に入れ、熱気の影響のない場所に保管し持込完了日に混合縮分を行う。
(キ) 1ロット分の単位試料全部を破砕しないよう均一に混合した試料(以下「大口試料」という。)を円すい四分法で二分し、一つを粒度試験用としてそのまま供試する。残りの一つは品質試験用の試料としてJIS M 8811により縮分粉砕を行い、試料が約10kgとなったときは、これを三等分し、一つは品質試験用試料、一つは部隊等の保存試料、残りの一つは契約の相手方の保存試料とする。品質試験用試料及び各保存試料は、各々適当な容器に入れて密閉しラベル(別記様式第14)を貼り受領検査官が封印するとともに、契約の相手方に封印を行わせる。保存試料は3箇月保存する。
イ.粒度試験
JIS M 8801による。ただし、使用するフルイは、中小塊炭用は、13mm目、粉炭用は3mm目とする。
ウ.品質試験
灰分及び個有水分についてはJIS M 8812、発熱量についてはJIS M 8814 による。
(2) 合格又は不合格の判定基準
契約条項及び仕様書による。
3.3.2 数量の確認
炭種別、品種別及びロット別にトラックスケール又は貸車スケール(以下「ひよう量器」という。)を使用して含湿重量を計量する。ただし、次の場合は、容積を測定して間接的に含湿重量を計量する。
ア.部隊等又は最寄りの場所に利用できるひよう量器がないとき。
イ.最寄りの計量場所から部隊までの輸送間、管理人員の不足、天候道路の不良等の理由により減耗防止を期し難いとき。
(1) ひよう量器による方法
ひよう量器による石炭の重量は、洗炭、雨、雪等のため相当の未知水分を含む含湿重量であるから、次の手順で受領数量を決定する。
ア.含湿重量の測定計量には、受領検査官は必ず立会い、ひよう量の単位はトンとし小数第1位まで記録する。
イ.湿分(附着水分)試験
(ア) 試料採取
試料は、3.3.1(1)アに定める要領に準じ別個に採取するほか、次による。
a.単位数試料は、湿潤状態について代表試料となるようランダムに採取し、特に偏在している雪、氷の塊も均等に採取する。
b.1ロットが数日に亘り持ち込まれる場合は、1日ごとの持込数量に対する単位試料の個数は3.3.1(1)ア(エ)により決定する。
c.bの1日分の単位試料を混合して湿分用大口試料1個とする。
d.試料容器は、1日の持込数量に対する単位試料の採取が終わるまでその都度密閉し、水分の蒸発及び漏えいを防ぎうるものとする。
e.含湿重量の測定後、荷卸し場所までに雨雪の著しい影響のあるときは、ひよう量直後に採取する。
(イ) 操作
操作は、次による。
a.湿分用大口試料を試料容器に収納のまま、その日のうちにすみやかにひよう量し、その重量を記録する。(記号 A)
b.試料を容器から取り出し、清浄な鉄板上で10mm以下に粉砕し、5mm以下の厚さの層にならし、湿潤を減じない程度に室温で乾燥する。
c.乾燥した試料を容器に戻してひよう量し、その重量を記録する。
(記号 B)
d.完全に空にした容器をひよう量し、その重量を記録する。
(記号 C)
e.重量の単位はkgとし、小数第2位以下は切り捨てる。
(ウ) 計算
計算は次による。
ウ.受領数量の決定
立会でひよう量した石炭が、契約相手方から異状なく部隊等に持込まれたことを確認のうえ、表4によりロットの受領数量(1トン未満は切捨てる。)を決定する。
(2) 容積測定による方法
容積測定による受領数量の決定は、次の手順による。
ア.容積の測定
容積の測定は、部隊等の実情に応じ荷卸し後に行う。この場合に長さの単位はmとし、小数第2位まで求める。
(ア) 荷卸し前の測定
トラック又は貨車(部隊等の引込線による持込みの場合に限る。)に積載された石炭の上面をならし、その容積を測定する。
(イ) 荷卸し後の測定
貯炭場をよく地ならししたのち、石炭を、その量に応じ、1又は2以上の台形状に積み上げ、各平面が曲線とならず、かつ上下の方形の平面が平行となるよう整形し、次式により台形ごとに体積を求める。
イ.単位体積当たり含湿重量及び湿分の測定
(ア) 試料採取
3.3.2(1)イ(ア) を適用する。ただし、試料容器は0.5m立方のものを使用する。試料が不足するおそれがある場合は、単位試料の採取個数を適宜増加する。
(イ) 操作
3.3.2(1)イ(イ) と同様に行う。この場合は、試料容器への試料の充てんは、実際の石炭の体積の密度と同様になるようにつとめ、試料が正確に0.5m立方(0.125‰)となるように試料容器に充てんする。
(ウ) 計算
A、B、Cの記号を3.3.2(1)イ(イ) と同様のものとして、次の計算を行う。
ウ.受領数量の決定
(ア) 1ロットが1日で持込みが完了したとき。
(イ) 1ロットが2日以上で持ち込まれたとき。
3.3.3 石炭検査成績書の作成
受領検査を行い合格と判定した場合は、石炭検査成績書(別記様式第15)を作成し、検査調書に添付する。